吉田都さん 新国立劇場バレエ団 次期芸術監督予定者として芸術参与に就任!

新国立劇場は、2018年6月28日にニュースを発表し、2020年9月から吉田都さんが舞踊部門の芸術監督に就任する予定であることを発表しました。

今回は、世界が驚愕した(?!)このニュースについてお知らせします。

新国立劇場 舞踊次期芸術監督予定者芸術参与を決定

新国立劇場は、6月28日に開催した公益財団法人新国立劇場運営財団理事会において役員人事について審議し、同日、その決定事項を次のとおり、公表しました。

舞踊次期芸術監督予定者芸術参与   吉 田 都 (よしだ みやこ)
芸術参与任期:2018年9月1日~2020年8月31日(2年間)

芸術監督任期(予定):2020年9月1日~2024年8月31日(4年間)

<参考> 現・舞踊芸術監督  大原 永子(おおはら のりこ)

任期:2020年8月31日まで

新国立劇場公式サイトから引用

会長、理事長、芸術監督および次期芸術監督予定者について
新国立劇場からのおしらせ。新国立劇場では、オペラ、バレエ、ダンス、演劇など最高水準の現代舞台芸術を発信し続けます。

発表内容の表現が少し難しいため、分かりやすく説明したいと思います。

具体的に時系列でみると分かりやすいのではないでしょうか。

2018年9月1日~2020年8月31日(2年間)

◆ 芸術監督:大原永子

◆ 芸術参与:吉田 都(舞踊次期芸術監督予定者)

2020年9月1日~2024年8月31日(4年間)

◆ 芸術監督:吉田 都

2018年6月現在の新国立劇場バレエ団の芸術監督は大原永子さんで、任期は2020年8月31日までです。

吉田都さんは、その後任の芸術監督に就任することが予定された「芸術参与」に就任することが決定された、ということです。

ただの芸術参与ではなく、芸術監督に就任することが内定していますよ、というただし書きたついている、ということです。

なお、一般的には「バレエ団の監督」と呼ぶことが多いのですが、新国立劇場の組織では、「バレエ」だけではなく「ダンス」も合わせた「舞踊部門」という枠組みとなっており、正確には「舞踊芸術監督」と呼んでいます。

「もっと分かりにくくなった!」と苦情が聞こえてきそうです。(>_<)

何事もなければ、2020年9月からの4年間は吉田都さんが新国立劇場バレエ団の監督だと理解すれば間違いないですね。

また、監督就任までの2年間は現監督の大原さんのもとで監督になるための修行をしますので、2020年を待たずに、今年(2018年)9月から芸術参与というポストで新国関係者として活動されます。

なお、歴代監督も監督就任前には2年間の参与就任を経てから監督に就任しています。

新国立劇場 歴代舞踊芸術監督とその功績

歴代舞踊芸術監督

新国立劇場バレエ団の舞踊芸術監督を時系列にみてみます。

1993年~1999年:島田廣氏

1999年~2010年:牧阿佐美氏

2010年~2014年:デヴィッド・ビントレー氏

2014年~2020年(予定):大原永子氏

歴代監督の功績

島田廣さんは、新国立劇場が開場する前の1993年に新国立劇場舞踊部門初代芸術監督に就任し、新国立劇場の開場に尽力し、さらに新国立劇場バレエ団の基礎を築きました。

牧阿佐美さんは、その基礎を見事に発展させました。

バレエ団にはそれぞれのスタイルが必要ですが、バランスの取れた演目のレパートリー化を成し遂げ、バレエ団の命ともいえるダンサー育成にも尽力し、新国立劇場バレエ研修所を開設しました。

研修所は多くの優れたダンサーを輩出し、現在では修了生が新国の中核を担い、新国立劇場バレエ団のスタイルを確立させています。

牧監督時代に振付家の立場で新国と仕事をしたことのあるデヴィッド・ビントレーさんが後任に就き、バレエ団にオリジナリティーをもたらします。

『アラジン』や『パゴダの王子』を新国のために振り付け世界初演し、オリジナルのレパートリーをもたらしました。

また、ダンサーの個性を見抜き、伸ばすことによりダンサー育成のにも大きな功績を残しました。

島田監督、牧監督が、新国の原型を形作り、デヴィッド・ビントレー監督が新国に個性・オリジナリティーをもたらした流れを踏まえ、さらにダンサーの成長を促しバレエ団の芸術性を高めたのが現在の大原永子監督といえるのではないでしょうか。

ご自身が欧州とくに英国でキャリアを積み、ドラマティック・バレエへの造詣が深いことは、新国ダンサーの表現力と芸術性をさらに高めたこととは無縁ではないはずです。

舞踊次期芸術監督予定者としての吉田都さんへの期待

ここからは、新国立劇場バレエ団を率いる吉田都さんへの期待について個人的な思いを記します。

サドラーズウェルズ・ロイヤルバレエ(現バーミンガム・ロイヤルバレエ)と英国ロイヤル・バレエのプリンシパルとして22年間もの長きにわたり活躍された吉田都さんのバレエ・ダンサーとして実力と輝かしい実績は、誰の目から見ても疑いようのない素晴らしいものです。

このダンサーとしての経験を新国立劇場バレエ団へと引き継ぎ、新国ダンサーのさらなる成長につなげていただきたいと思います。

また、英国ロイヤル・バレエ時代に築いたネットワークを生かし、新国立劇場バレエ団のさらなる発展にも貢献していただけるものと感じています。

例えば、英国ロイヤル・バレエ団の元ダンサー、現役ダンサーとの交流(客演など)や英国ロイヤルにゆかりのある演目のレパートリー化など。

さらに、新国立劇場で吉田都芸術参与もしくは監督が自ら踊ることへの期待も膨らみませんか?!

イングリッシュ・ナショナル・バレエ率いるタマラ・ロホ監督の例があるように、実現の可能性は低くないと思います。

この点については、日本の全バレエ・ファンいや世界のバレエ・ファンが注目しているのではないでしょうか!!!( ´ ▽ ` )

暗いニュースが多いなか、バレエ界にとってとびきり明るいビッグニュースに日本は湧いているに違いありません。

これからも新国立劇場バレエ団から目が離せません!!!

吉田都さん出演情報

恒例の『吉田都×堀内元 Ballet for the Future』が今年も上演されます。

今年の開催場所は、大阪、新潟、仙台の3都市です。

新国からも福岡雄大さん、寺田亜沙子さんが出演されます。

吉田都さんは福岡雄大さんをパートナーに『ライモンダ』に出演予定です。(全幕ではありません)

なお、吉田さんと福岡さんのペアによる『ライモンダ』は昨年の『吉田都×堀内元 Ballet for the Future2017』で実現しています!

『吉田都×堀内元 Ballet for the Future2018』

【大阪公演】
●8月21日(火)開場17:45/開演18:30
●NHK大阪ホール

【新潟公演】
●8月23日(木)開場17:45/開演18:30
●新潟県民会館

【仙台公演】
●8月27日(月)開場17:45/開演18:30
●仙台銀行ホール イズミティ21

詳細は、主催者(チャコット)のサイトをご確認ください。

https://www.chacott-jp.com/news/stage/information/detail003481.html