スターダンサーズ・バレエ団は、2019年3月、東京芸術劇場プレイハウスにてダブル・ビル公演「Dance Speaks ダンスは何を語るのか」を上演します。
上演するのは、クルト・ヨースによる反戦バレエと呼ばれる『緑のテーブル』、ジョージ・バランシンによるアメリカのフォークソングを用いた『ウェスタン・シンフォニー』の2演目です。
日本ではスターダンサーズ・バレエ団のみがレパートリーとする珍しい作品の上演です。
【3月24日追記】キャストを追加しました。
スターダンサーズ・バレエ団 ダブル・ビル「Dance Speaks ダンスは何を語るのか」 公演概要
公演概要
■日程:2019年3月30日(土)14:00 開演、3月31日(日)14:00 開演
■会場:東京芸術劇場プレイハウス(JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線 池袋駅西口より徒歩2分)
■プログラム
ジョージ・バランシン『ウェスタン・シンフォニー』
クルト・ヨース『緑のテーブル』
(開演に先立ち、13:40から小山久美総監督によるプレトークがあります)
■出演:未定
■チケット:S席(1階)¥8,000、S席(1階)SDBフレンズ特割¥7,500、A席(2階)¥5,000、A席学生券¥2,000、都民芸術フェスティバル 2公演セット券 S席×2公演 ¥15,200(30セット限定)
各演目について
ジョージ・バランシン『ウェスタン・シンフォニー』
■振付:ジョージ・バランシン
■音楽:ハーシー・ケイ
■振付指導:ベン・ヒューズ
■演奏:特別録音による音源を使用
■初演:1954年
■スターダンサーズ・バレエ団初演:1991年
■キャスト(3月24日追記):
プリンシパル
【3月30日(土)】
– 第1楽章 塩谷綾菜、林田翔平
– 第2楽章 渡辺恭子、加地暢文
– 第3楽章 鈴木就子、関口 啓
– 第4楽章 秋山和沙、髙谷 遼
【3月31日(日)】
– 第1楽章 渡辺恭子、加地暢文
– 第2楽章 石山沙央理、林田翔平
– 第3楽章 鈴木就子、関口 啓
– 第4楽章 喜入依里、髙谷 遼
ジョージ・バランシンといえば、ガラ公演などで作品が頻繁に上演されており、親しみのある振付家ですが、今回のダブル・ビルでスターダンサーズ・バレエ団が上演する『ウェスタン・シンフォニー』という作品を知る人は少ないのではないでしょうか。
『ウェスタン・シンフォニー(Western Symphony)』は、本家であるニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)の18/19 シーズン・ラインナップにも含まれており、2019年5月に上演されます。
スターダンサーズ・バレエ団では1991年初演してから上演を重ね、今回は2017年の上演以来、2年ぶりの上演です。
内容は、アメリカ西部でカウボーイとカウガールたちが繰り広げるバランシンのアメリカへの愛情あふれている作品になっているそうです。
『ウェスタン・シンフォニー』がどのような作品なのか、動画を探してみましたが、スターダンサーズ・バレエ団の映像はありませんでした。(T_T)
本家ニューヨーク・シティ・バレエの映像で確認してみてください。
ニューヨーク・ シティ・バレエ プリンシパル、テレサ・ライクレン(Teresa Reichlen)が『ウェスタン・シンフォニー』について踊り、語っています。
とても楽しげな雰囲気が伝わってきますが、超絶技巧に唖然( ゚д゚)としますが、それを平然とこなすテレサ・ライクレンさんは半端ないですね!(´▽`)
パートナーの男性ダンサー(名前は分かりません)もグランド・ピルエットから高速ピルエットに移行し、回転しながら軸足を曲げ、最後は何事もなかったかのように平然とピストルを構えるポーズをして歩き去る様子はイカしてます!
圧巻のフィナーレは、ステージ中央に女性ダンサー24人とその両脇に男性ダンサーが12人整然と並び、幕が降りるまで5番ポジションからのピルエットを延々と繰り返しています!
バレエを習っている方なら「5番ポジションからのピルエット」と言われたら嫌だなぁと思いますよね~(´▽`)
筆者が知るバランシン作品とはかなり趣が異なり、新たな魅力を発見する作品のように思いました!
技術的にも体力的にもきつそうな演目ではないかと想像しますが、スターダンサーズ・バレエ団のチャレンジに期待したいですね!(´▽`)
NYC Ballet’s Teresa Reichlen on George Balanchine’s WESTERN SYMPHONY
(YouTube / nycballet 公式チャンネル)
クルト・ヨース『緑のテーブル』
■振付:クルト・ヨース
■作曲:フリッツ.A.コーヘン
■美術:ハイン・ヘックロス
■マスク&照明:ハーマン・マーカード
■舞台指導:ジャネット・ヴォンデルサール、クラウディオ・シェリーノ
■照明再構成:ベリー・クラーセン
■ピアノ:小池ちとせ、山内佑太
■初演:1932年
■スターダンサーズ・バレエ団初演:1977年
■キャスト(3月24日追記):
– 死:池田武志
– 旗手:林田翔平
– 若い兵士:石川聖人
– 若い娘:荒蒔礼子
– 女:フルフォード佳林
– 老兵士:大野大輔
– 老母:佐藤万里絵
– 戦争利得者:髙谷遼(3/30)、仲田直樹(3/31)
– 兵士たち:加地暢文、川島 治、渡辺大地
– 女たち:
3/30 岩崎祥子、柏 知里、喜入依里、鈴木 優、鈴木就子
3/31 田中絵美、谷川実奈美、松本実湖、南亜紗子、森田理紗
– 黒服の紳士たち:
石川聖人、大野大輔、加地暢文、柏知里(3/30)/南亜紗子(3/31)、川島 治、佐藤万里絵、
髙谷遼(3/30)/仲田直樹(3/31)、林田翔平、フルフォード佳林、渡辺大地
ドイツ出身のダンサー・振付家であるクルト・ヨース(Kurt Jooss)の名前を知っている人は、そう多くはないと思います。
筆者も初めて名前を聞きましたが、あのヴッパタール舞踊団のピナ・バウシュの師匠であることを知り、ダンス界における重要な人物であることを理解しました。
詳細は分かりませんが、ドイツ表現主義ダンスの巨匠と呼ばれているようです。
作品は2台のピアノによる生演奏に合わせて演じられる「反戦」をテーマとしたバレエで、1932年に初演され、スターダンサーズ・バレエ団では1977年に初演されました。
今回の上演は2005年以来の再演で、かなり間隔が空きました。
前回上演した際に出演されたダンサーも少なくありませんが、これだけ空いたら、すっかり忘れてしまっているのでは。(´▽`)
ダンサーにとっても観客にとっても非常に貴重な機会ですね。
【2019/2/27(水)追加】
2月27日にスターダンサーズ・バレエ団の公式PVが公開されました。
スターダンサーズ・バレエ団「緑のテーブル」/Dance Speaks
(YouTube / STAR DANCERS BALLET 公式チャンネル)
(2019年2月13日追記)
クルト・ヨース『緑のテーブル』については、あまり詳しいことが知られていませんが、「エンタメ特化型情報メディア スパイス」にスターダンサーズ・バレエ団 小山久美総監督にインタビューした記事が掲載されています。
インタビュー記事は、作品について、バレエ団がレパートリーに取り入れた経緯について、今回の上演に至った経緯についてなどが分かりやすくまとめられており、作品理解の助けになります。(´▽`)
>>> エンタメ特化型情報メディア スパイス
公演の詳細は『Dance Speaks』特設サイトをご確認ください。