令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞/東京バレエ団と地主薫バレエ団が大賞受賞!

文化庁が実施する「令和元年度文化庁芸術祭賞」の各賞が令和元年(2019年)12月26日に発表されました。
舞踊部門では、東京バレエ団と地主薫バレエ団が大賞を受賞し、全京都洋舞協議会は優秀賞を、法村友井バレエ団の春木友里沙さんは新人賞を受賞しました。

令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞

令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞受賞一覧
(舞踊部門6件のうちバレエ関係のみを抜粋して紹介)

■大賞(関東参加公演の部):東京バレエ団
【受賞対象】
「東京バレエ団2019 勅使川原三郎/ベジャール/バランシン」の成果
【受賞理由】
勅使川原三郎の新作とベジャール、バランシンの傑作という豊富な内容に、バレエ団が一丸となって挑み、極めて完成度の高い舞台に仕上げた。舞踊史に残る2作品を抜群の安定感で上演したことに加え、呼吸と動きが溶け合うような勅使川原振付と真摯に向き合い、音楽や照明と新鮮な響き合いを見せた団員の演技が高く評価された。

■大賞(関西参加公演の部):地主薫バレエ団
【受賞対象】
地主薫バレエ団公演「人魚姫」の成果

【受賞理由】
童話「人魚姫」の世界を、洗練と楽しさの入り交じった演出、人魚姫役の奥村唯をはじめダンサー陣の確かな表現力で見事に描き出した。平成28年初演の再演だが、今回新たにプロジェクションマッピングを用いて海のシーンを幻想的に見せるなど細部に渡って練り上げ、全幕バレエにふさわしい美とスケール感のある舞台を創造した。

■優秀賞(関西参加公演の部):全京都洋舞協議会
【受賞対象】
「60周年記念公演」における「カルミナ・ブラーナ」の成果
【受賞理由】
京都市出身で、数々の名作を遺した振付家、故・石井潤の「カルミナ・ブラーナ」は、オルフ作曲の世俗カンタータを自由な発想でダンス化している。この作品を、様々な団体に所属するダンサーが一体となり、高い水準で上演した。故人の振付の再現にとどまらず、作品に新たなエネルギーが注ぎ込まれ、鮮烈な印象を与えた。

■新人賞(関西参加公演の部):春木友里沙(はるき・ゆりさ)
【受賞対象】
法村友井バレエ団公演「海賊」における演技
【受賞理由】
法村友井バレエ団公演「海賊」は、ベテランから新人まで適材適所に配し、ロシアバレエの大作を見所の多いスペクタクルな作品に仕上げた。その主役メドーラの春木友里沙は、バリエーションやパ・ド・ドゥをアカデミックなダンス・クラシックの技術と適確な表現力を持って踊り全幕を通して存在感を示した。今後プリマバレリーナとして更なる活躍が期待される。

文化庁芸術祭賞について

文化庁が、広く一般に優れた芸術作品を鑑賞する機会を提供するとともに、芸術の創造と発展を図り、我が国文化の向上と振興に資するため、昭和21年から毎年実施しています。
令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞の決定にあたっては、令和元年10月2日(水)から11月10日(日)の期間に、関東・関西で行われた参加公演及び10月1日(火)から11月30日(土)の期間に放送された参加作品から、高い独創性や企画性などを基準として、部門ごとに審査を行い決定されています。

■公式サイト:令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞の決定について

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