「第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021」の出場者が発表されました。
20か国から82人が審査を通過し、2021年1月31日から開催される本戦に出場することとなり、日本人は11人（女子5人、男子6人）が出場します。
第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021参加者発表
2021年1月31日（日）から2月7日（日）に開催が予定されている「第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021」の出場者が2020年11月3日に発表されました。
43か国から399人（女子318人、男子81人）の応募があり、79人がビデオ選考を通過し、南米予選をすでに通過している3人の合わせて、20か国から合計82人（女子52人、男子30人）が本戦に出場することになりました。
日本人は11人（女子5人、男子6人）が本戦出場を決めており、第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019 に出場した淵山隼平さんが再び出場します。
国別の状況を見てみると、最も多いのが韓国の18人（女子16人、男子2人）で、次いで日本11人、米国11人（女子10人、男子1人）、中国10人（女子5人、男子5人）となっています。
日本人出場者
日本人出場者は以下の通り11人（女子5人、男子6人）で、うち4人はすでに海外のバレエスクールに留学中です。
【107】小林愛里／デパルク バレエスクール
【109】渡辺 平／美佳バレエスクール
【114】中島林太郎／アクリ・堀本バレエアカデミー
【120】斎藤 啓／Osozawa Ballet Studio
【135】山本小春／パリ国立高等音楽・舞踊学校（フランス）
【136】青木友哉／コンテンポラリーダンススタジオダンスナッツ
【137】佐藤友香／バレエスタジオ KKインターナショナル
【217】若松果林／ロイヤル・バレエスクール・アントワープ（ベルギー）
【221】上田咲月／エルムハースト・バレエ・スクール（英国）
【236】淵山隼平／ハリッド・コンセルヴァトリー（米国）
【 – 】石川瑛也／スコレー バレエアート
各出場者を簡単に紹介したいと思います。
（番号順に並べ替え、クラシック・バリエーション、コンテンポラリー・バリエーションの動画を追加しました）
小林愛里（こばやし・あいり）【107】
【所属・指導】デパルク バレエスクール（井上浩二、井上かおり）
小林さんは2016年のYouth America Grand Prix NY Final 出場をはじめ多くのコンクールで入賞しています。
所属しているデパルク バレエスクールは、井上浩二さんが東京で主宰するバレエスクールで、ローザンヌ国際バレエコンクール セミファイナリストでバイエルン国立バレエの川添智香さんを輩出しています。
The Awakening of Flora, GIRL’S SOLOIST VARIATION
Bow, Goyo Montero
渡辺 平（わたなべ・たいら）【109】
【所属・指導】美佳バレエスクール（山口美佳、山本康介）
美佳バレエスクールは愛媛県で山口美佳さんが主宰し、元バーミンガム・ロイヤル・バレエ シニアソリスト山本康介さんも美佳バレエスクールの出身者で現在は同スクールの教師としても活躍しています。
山本康介さんといえば、NHK「ローザンヌ国際バレエコンクール」で解説が非常に好評ですが、来年はテレビ放送で教え子の解説をするということになりそうです！
Swan Lake, SOLO FROM PAS DE TROIS, ACT I
Rain, Kinsun Chan
中島林太郎（なかじま・りんたろう）【114】
【所属・指導】アクリ堀本バレエアカデミー（マシモ アクリ、堀本美和）
アクリ・堀本バレエアカデミーは、2010年のローザンヌ国際バレエコンクール出場者ファイナリストで英国ロイヤル・バレエのアクリ瑠嘉さんや2009年にローザンヌ国際バレエコンクールのスカラシップを受賞したバーミンガム・ロイヤル・バレエの水谷実喜さんなどを輩出しています。
Coppelia, FRANZ, ACT III
Urge, Heinz Spoerli
齋藤 啓（さいとう・ひらく）【120】
【所属・指導】Osozawa Ballet Studio（遅沢佑介、永井とも子）
Osozawa Ballet Studioは、2020年10月に上演された「Autumn 2020『海賊』」をもってKバレエカンパニーを退団した遅沢佑介さんが栃木で主宰するバレエスクールです。
Coppelia, FRANZ, ACT III
Grinding the Teeth, Goyo Montero
山本小春（やまもと・こはる）【135】
【所属・指導】
パリ国立高等音楽・舞踊学校（フランス）（イザベール・シアラヴォア）
久富淑子バレエ研究所
山本さんは、1989年にローザンヌ国際バレエコンクールで日本人初のゴールド・メダルを受賞した熊川哲也さんをはじめ多くのプロ・バレエダンサーを輩出している久富淑子バレエ研究所出身で、2018年からプランスのパリ国立高等音楽・舞踊学校に留学中です。
The Awakening of Flora, GIRL’S SOLOIST VARIATION
Traces, Cathy Marston
青木友哉（あおき・ゆうや）【136】
【所属・指導】コンテンポラリーダンススタジオダンスナッツ（日本）（岩本奈月）
神奈川県秦野市のコンテンポラリーダンススタジオダンスナッツは岩本奈月さんが主宰し、御子息で元東京バレエ団の岩本 亮さんも指導に当たっています。
青木さんは161cmと小柄ながら舞台映えする演技が持ち味です。
コンテンポラリーダンススタジオダンスナッツは、新国立劇場バレエ研修所第15期修了生で2020/2021シーズンから新国立劇場バレエ団に入団した岸谷沙七優さんを輩出しています。
Harlequinade, BOY’S VARIATION
A Solo for Diego, Richard Wherlock
佐藤友香（さとう・ともか）【137】
【所属・指導】バレエスタジオKKインターナショナル（木村規予香）
バレエスタジオKKインターナショナは、ローザンヌ国際バレエコンクールで日本からの出場者として初のプロフェッショナル賞を受賞し、ドイツ・ライプツィヒバレエ団の元プリンシパルである木村規予香さんが東京都世田谷区で主宰しています。
La Bayadère, 2ND SOLOIST VARIATION, ACT III (KINGDOM OF THE SHADES)
Tom, Heinz Spoerli
若松果林（わかまつ・かりん）【217】
【所属・指導】ロイヤル・バレエスクール・アントワープ（ベルギー）（斉藤亜紀, Kevin Durwael）
若松さんは札幌舞踊会バレエスタジオ出身でバレエコンクールでの入賞も多く、「かわさき全国バレエコンクール」で得たスカラシップでベルギーのロイヤル・バレエスクール・アントワープに短期留学した際に1年間の入学許可を得ています。
指導教師のベルギー・ロイヤル・フランダース・バレエの元プリンシパル斉藤亜紀さんもローザンヌ・国際バレエコンクールで入賞しており、審査員を務めたこともあります。
Raymonda, VARIATION FROM RAYMONDA, TABLEAU DU RÊVE, ACT I
Bow, Goyo Montero
上田咲月（うえだ・さつき）【221】
【所属・指導】
エルムハースト・バレエ・スクール（英国）Denise WHITEMAN
バレエスタジオ Coeur d’Ange（和田紗永子）
上田さんは名古屋市のバレエスタジオ Coeur d’Ange 出身で、英国のエルムハースト・バレエ・スクールに留学中です。
バレエスタジオ Coeur d’Ange からは第46回ローザンヌ国際バレエコンクール2018のセミファイナリスト宮原詩音さん以来の進出者です。
Raymonda, VARIATION FROM RAYMONDA, TABLEAU DU RÊVE, ACT I
Bow, Goyo Montero
淵山隼平（ふちやま・しゅんへい）【236】
【所属・指導】
ハリッド・コンセルヴァトリー（米国）（Meelis Pakri）
アクリ堀本バレエアカデミー（マシモ アクリ、堀本美和）
淵山さんは16歳のときに第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019 に出場しています。
そのときは惜しくも入賞はならず、今回はリベンジを期待したいところです。
Grand Pas Classique, BOY’S VARIATION
A Solo for Diego, Richard Wherlock
石川瑛也（いしかわ・えいや）【−】
【所属・指導】
スコレーバレエアート（末松大輔、かよ）
Palucca Hochschule far Tanz Dresden
石川さんは、京都で末松大輔さんと末松かよさんが主宰するスコレー バレエアートに所属し、Youth America Grand Prix NY Final 出場を含めバレエコンクールでの入賞経験も多数あります。
（注）最新のリストでは、本戦出場予定だった石川瑛也（いしかわ・えいや）さんの名前を確認できません。
第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021 開催概要
第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021
Prix de Lausanne 2021
■日程：2021年1月31日（日）〜2月7日（日）
■会場：スイス、モントルー・ストランヴィスキー・オーディトリウム（Auditorium Stravinsky, Montreux）
（注）ローズンヌ国際バレエコンクールは、例年、ローザンヌのボーリュ劇場で開催されていますが、同劇場が全面改装のため2020年のみ一時的にモントルー・ストランヴィスキー・オーディトリウムで開催されることとなりましたが、新型コロナウイウルス感染症の影響で改装工事が中断され工期が延長されているため、2021年もモントルー・ストランヴィスキー・オーディトリウムで開催されます。
なお、コンクールが開催されるスイスでは新型コロナウイルス感染症の流行が拡大しており、予断を許さない状況が続いています。
状況を注視し、新しい情報が入りましたら追記したいと思います。
【11/25追記】
「第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021」は、予選を通過した出場者が提出した動画によって審査されるビデオ・エディションで開催されることになりました。
詳しくは次の記事をご覧ください。
【1/31追記】
「第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021」は、ライブ・ストリーミング（生配信）されることになりました。
詳しくは次の記事をご覧ください。
