【TV】英国ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』(プレミアムシアター2020年11月15日)

2020年11月15日(日)放送のNHK BS プレミアムシアターでは、英国ロイヤル・バレエ『うたかたの恋(Mayerling)』が放送されます。

オーストリア・ハンガリー帝国皇太子ルドルフと愛人マリー・ヴェッツェラの心中事件をもとにケネス・マクミランが振り付けた作品で、悲劇の皇太子ルドルフをスティーヴン・マックレーが熱演しています。

2020年11月15日(日)放送のNHK BS プレミアムシアターでは、ドキュメンタリー 『フリーデマン・フォーゲル ダンスに生きる』、シュツットガルト・バレエ『オネーギン』、英国ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』が放送されます。
この記事では英国ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』について紹介しており、ドキュメンタリー『フリーデマン・フォーゲル ダンスに生きる』、シュツットガルト・バレエ『オネーギン』は別の記事で紹介しています。

英国ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』(全3幕)

作品について

バレエ『うたかたの恋(原題:Mayerling)』は、1889年に起きたにオーストリア・ハンガリー帝国皇太子ルドルフと愛人マリー・ヴェッツェラ男爵令嬢の心中事件(マイヤーリング事件)をもとにケネス・マクミランが振り付けた作品です。

ドラマティック・バレエの巨匠ケネス・マクミランの代表作の一つですが、日本においては、彼の代表作である『ロメオとジュリエット』や『マノン』ほどには上演される機会が少ないようです。

バレエでは珍しく男性が主人公の演目で、主人公であるルドルフ役には高度なテクニックと感情表現が求められ、男性ダンサーにとっては最も難しい役の一つであり、多くのダンサーが演じることに憧れる役でもあります。

今回、プレミアムシアターで放送される『うたかたの恋』でルドルフを熱演しているのは、技巧派、演技派として知られる英国ロイヤル・バレエのプリンシパル、スティーヴン・マックレーです。

あらすじ

【プロローグ】
ハイリゲンクロイツの墓地

【第1幕】
19世紀末のオーストリア・ハンガリー帝国
宮殿の広間では、皇太子ルドルフとベルギーのステファニー王女の結婚を祝う舞踏会が開かれているが、政略結婚を強いられたルドルフの心は満たされない。
ルドルフは高官の友人たちからハンガリーの分離独立運動に加担するようそそのかされる
妻ステファニーを愛していないルドルフは母エリザベス皇后のもとを訪れ共感を得ようとするが叶わない。
ステファニーはルドルフに拳銃で脅され、狂気に怯えて結婚初夜を迎える。

【第2幕】
ルドルフはステファニーとともに酒場を訪れるがステファニーは帰ってしまう。
酒場に警察の手入れが警官が去るとハンガリー人の友人から政治的なビラを差し出される。
嫌気が差したルドルフはなじみの娼婦ミッツィに心中を持ちかけるが拒絶されてしまう。
ルドルフはかつて愛人だったラリッシュ伯爵夫人から17歳のマリー・ヴェッツェラを紹介される。
ルドルフにひかれたマリーはラリッシュ伯爵夫人に二人の将来を占ってもらう。
皇帝の誕生会で母とミドルトン大佐がただならぬ関係にあることを知ったルドルフは苦悩し自分の部屋でマリーと密かに会う。

【第3幕】
狩猟に出かけたルドルフは誤って延臣を殺してしまう。
ウィーン郊外マイヤーリンクの狩猟用の邸宅で、ルドルフはマリーと心中することを決意。
薬で精神のたかぶりを抑えたルドルフはマリーを抱き締め、それから彼女を撃った。
慌てて側近が部屋に入ると、ルドルフは自らに向けて発砲する。

【エピローグ】
ハイリゲンクロイツの墓地で棺が埋葬される。

関連映像

Why The Royal Ballet love performing Mayerling
Why The Royal Ballet love performing Mayerling

リハーサル・ディレクターのクリストファー・サウンダース、ルドルフ役のスティーヴン・マックレー、マリー・ヴェッツェラ役のサラ・ラム、振付・演技指導をしている元プリンシパルのリャーン・ベンジャミンが作品について語っています。

Mayerling – Bedroom pas de deux (Sarah Lamb, Steven McRae; The Royal Ballet)
Mayerling – Bedroom pas de deux (Sarah Lamb, Steven McRae; The Royal Ballet)

「寝室のパ・ド・ドゥ」で、ルドルフ役のスティーヴン・マックレーとマリー・ヴェッツェラ役のサラ・ラムが踊っています。

Mayerling – Tavern scene (The Royal Ballet)
Mayerling – Tavern scene (The Royal Ballet)

酒場の場面でミッツィ・カスパー役のマヤラ・マグリと四人のハンガリー高官(マルセリーノ・サンベ、リース・クラーク、トーマス・モック、カルヴィン・リチャードソン)が踊っています。

出演・スタッフ

【出演】
ルドルフ(オーストリア・ハンガリー帝国皇太子):スティーヴン・マックレー
マリー・ヴェッツェラ男爵令嬢(ルドルフの愛人):サラ・ラム
ステファニー王女(ルドルフの妻):ミーガン・グレース・ヒンキス
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア・ハンガリー帝国皇帝/ルドルフの父):ギャリー・エイヴィス
エリザベート皇后(ルドルフの母):クリステン・マクナリー
マリー・ラリッシュ伯爵夫人:ラウラ・モレーラ
ヘレナ・ヴェッツェラ男爵夫人(マリーの母):エリザベス・マクゴリアン
ブラッドフィッシュ(ルドルフの従者):ジェームズ・ヘイ
ゾフィー大公妃(フランツ・ヨーゼフの母):ウルスラ・ハジェリ
ミッツィ・カスパー(高級娼婦):マヤラ・マグリ
ミドルトン大佐(エリザベートの愛人):ネーミア・キッシュ(ニーアマイア・キッシュ)
四人のハンガリー高官(ルドルフの友人):マルセリーノ・サンベ、リース・クラーク、トーマス・モック、カルヴィン・リチャードソン
ルイーズ王女(ステファニーの妹):アナ・ローズ・オサリヴァン
ラリッシュ伯爵:トーマス・ホワイトヘッド
カタリーナ・シュラット(独唱):キャサリン・カービー
ほか

指揮:コーエン・ケッセルス
管弦楽:英国ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団

【スタッフ】
振付:ケネス・マクミラン
音楽:フランツ・リスト
編曲:ジョン・ランチベリー
台本:ジリアン・フリーマン
舞台美術:ニコラス・ジョージアディス
照明:ジョン・B・リード

【収録】
2018年10月10・15日 英国ロイヤル・オペラ・ハウス(ロンドン)

NHK BS プレミアムシアター
2020年11月15日(日)放送概要

■日程:2020年11月15日(日)午後11時20分~午前4時22分
■チャンネル:NHK BS プレミアム
■放送内容:
◇本日の番組紹介(23:20:00~23:24:00)
◇ドキュメンタリー『フリーデマン・フォーゲル ダンスに生きる』(2019年制作)(23:24:00~0:22:30)
◇シュツットガルト・バレエ『オネーギン』【再放送】(0:22:30~2:01:30)
◇英国ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』【再放送】(2:04:30~4:22:00)

(注)ドキュメンタリー『フリーデマン・フォーゲル ダンスに生きる』、シュツットガルト・バレエ『オネーギン』は次の記事で紹介しています。

【TV】ドキュメンタリー『フリーデマン・フォーゲル ダンスに生きる』/シュツットガルト・バレエ『オネーギン』(プレミアムシアター2020年11月15日)
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