新国立劇場バレエ団は、2022年のゴールデンウィーク期間中である4月30日(土)~5月5日(木・祝)に『シンデレラ』全6公演を4キャストで上演します。
薄幸の主人公シンデレラが王子様と結ばれて幸せになる様子をプロコフィエフのドラマティックな音楽に乗せて描いたバレエで、誰もが幸せな気分に包まれる作品です。
ゴールデンウィークに家族や大切な人と鑑賞するのにぴったりなバレエではないでしょうか。また、バレエの魅力を伝える企画として本公演に先立ち、2月26日(土)・27日(日)にはエデュケーショナル・プログラム vol.1「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」が開催されるので、こちらで予習することもおすすめです。
→ 26日(土)・27日(日)のエデュケーショナル・プログラム vol.1「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」については関係者に新型コロナウイルスの陽性反応者が確認されたため中止となりました。
【キャスト変更】(4/30)
道化役で出演予定だった山田悠貴さんが怪我により出演できなくなったため、5月1日(日)、3日(火・祝)13:00、4日(水・祝)の公演は出演者が変更となりました。
新国立劇場バレエ団『シンデレラ』の魅力と見どころ
童話を基にしたバレエ『シンデレラ』は多くの版が上演されていますが、中でも最高傑作と言われているのが、1948年にサドラーズ・ウェルズ・バレエ(現在の英国ロイヤル・バレエ)が初演したフレデリック・アシュトン版で、英国ロイヤル・バレエをはじめ、世界中で上演されています。
新国立劇場バレエ団では1992年に英国ロイヤル・バレエの全面的な協力のもとに初演し、日本では新国立劇場バレエ団のみが持つレパートリーとして人気を博しています。
以前は、年末恒例として、牧阿佐美版『くるみ割り人形』と『シンデレラ』が一年おきに上演されていましたが、ウエイン・イーグリング版『くるみ割り人形』がレパートリー入りしてからは、年末には毎年『くるみ割り人形』が上演され、『シンデレラ』は不定期での上演となり、今回は2019年4〜5月以来3年ぶりの上演となります。
バレエ『シンデレラ』の魅力は、シンデレラ・ストーリーがプロコフィエフの名曲とともに情感豊かに描かれ、誰もが幸せな気分に包まれる点ではないでしょうか。
母に先立たれ、義理の姉たちからは不当な扱いを受ける薄幸の主人公シンデレラが、それでも優しい心を失わずにいると仙女の魔法により王子様と巡り合って幸せに結ばれる、文字通りシンデレラ・ストーリーが、ドラマティック・バレエの傑作『ロミオとジュリエット』でも有名なプロコフィエフの透明感があり非常に印象的な音楽とともに彩り豊かに描かれています。
この版の特徴はアシュトンならではの踊りのスタイルとコミカルな要素がふんだんに盛り込まれている点です。
アシュトンの踊りは、上半身やアームスには力を入れずに美しく柔らかなラインを保ちながらシャープでスピーディーなステップを正確にこなすことが特徴で、簡単なように見えますが、多くのダンサーがアシュトンならではの振付や音の取り方、演技などが難しいと語ります。
今回の公演では3年前と同じく、小野絢子さん、米沢唯さん、池田理沙子さん、木村優里さんの4人がシンデレラ役にキャスティングされていますが、すでに演じた経験に加えて、自らもシンデレラを演じたことがあり、2020/2021シーズンから芸術監督に就任している吉田都さんからの直接指導により、踊りと演技がさらに磨かれることが期待できます。
コミカルな点では、シンデレラの二人の義理の姉がさまざまな場面で笑いを誘いますが、アシュトン版ではこの姉妹を男性ダンサーが演じるのも特徴です。
3年前の公演では、古川和則&小野寺 雄、奥村康祐&髙橋一輝の二組が熱演し、会場を大いに楽しませましたが、この意地悪ながらも憎めない姉妹の熱演も見どころで、キャスティングの発表が待たれます。
その他にも、楽しいキャラクターが登場し、観客を楽しませてくれますが、コミカルなキャラクター以外にももちろん見どころがたくさんあり、超絶技巧を軽々とこなす道化の踊り、シンデレラに魔法をかける仙女や四季の精たちの踊り、星の精たちの踊りなどではバレエの華麗な踊りを堪能することができます。
老若男女を問わず、シンデレラに感情移入して一緒に悲しんだり、羨ましく思ったり、また、コミカルなキャラクターたちに笑わされたりとさまざまな感情を味わい、最後にはシンデレラのようなピュアな気持ちを取り戻して幸せな気分に包まれる、そんな素敵な作品です。
関連映像
【動画】2022年4, 5月『シンデレラ』告知映像|新国立劇場バレエ団
(YouTube「新国立劇場 New National Theatre Tokyo」チャンネル)
【動画】3分でわかる!バレエ「シンデレラ」|新国立劇場バレエ団
(YouTube「新国立劇場 New National Theatre Tokyo」チャンネル)
『シンデレラ』のストーリーや魅力が、約3分間で分かるようにまとめられた映像です。
米沢 唯さんと井澤 駿さんが主演したときの舞台映像で、義理の姉妹は古川和則さんと髙橋一輝さん、道家を木下嘉人さんが演じています。
【中止】エデュケーショナル・プログラム vol.1
「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」
【2月22日発表】
エデュケーショナル・プログラム vol.1「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」は、公演関係者に新型コロナウイルスの陽性反応者が確認されたため、中止となりました。
> 公演中止のお知らせ
> チケット払い戻しのお知らせ
本公演に先立ち、2022年2月26日(土)・2月27日(日)には、バレエの魅力を伝える新たな教育プロジェクトとしてエデュケーショナル・プログラム vol.1「ようこそ『シンデレラ』のお城へ!」が開催され、あらかじめ『シンデレラ』の魅力に触れることができます。
4歳から小学生には「こども料金」が設定され、上演時間は約1時間30分(休憩含む)とお子様の集中力にも配慮されていますので、鑑賞してみてはいかがでしょうか。
キャスト・スタッフ
道化役で出演予定だった山田悠貴さんが怪我により出演できなくなったため、5月1日(日)、3日(火・祝)13:00、4日(水・祝)の公演は出演者が変更となりました。
4月30日(土)14:00 |
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【シンデレラ】小野絢子 【王子】福岡雄大 【義理の姉たち】奥村康祐、小野寺 雄 【仙女】木村優里 【春の精】五月女 遥 【夏の精】飯野萌子 【秋の精】池田理沙子 【冬の精】寺田亜沙子 【道化】木下嘉人 |
5月1日(日)14:00 |
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【シンデレラ】米沢 唯 【王子】井澤 駿 【義理の姉たち】清水裕三郎、福田圭吾 【仙女】細田千晶 【春の精】広瀬 碧 【夏の精】渡辺与布 【秋の精】奥田花純 【冬の精】中島春菜 【道化】 |
5月3日(火・祝)13:00 |
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【シンデレラ】木村優里 【王子】渡邊峻郁 【義理の姉たち】小柴富久修、髙橋一輝 【仙女】細田千晶 【春の精】広瀬 碧 【夏の精】渡辺与布 【秋の精】柴山紗帆 【冬の精】中島春菜 【道化】 |
5月3日(火・祝)18:00 |
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【シンデレラ】小野絢子 【王子】福岡雄大 【義理の姉たち】奥村康祐、小野寺 雄 【仙女】細田千晶 【春の精】五月女 遥 【夏の精】飯野萌子 【秋の精】池田理沙子 【冬の精】寺田亜沙子 【道化】木下嘉人 |
5月4日(水・祝)14:00 |
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【シンデレラ】米沢 唯 【王子】井澤 駿 【義理の姉たち】清水裕三郎、福田圭吾 【仙女】細田千晶 【春の精】広瀬 碧 【夏の精】渡辺与布 【秋の精】奥田花純 【冬の精】中島春菜 【道化】 |
5月5日(木・祝)14:00 |
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【シンデレラ】池田理沙子 【王子】奥村康祐 【義理の姉たち】小柴富久修、髙橋一輝 【仙女】木村優里 【春の精】五月女 遥 【夏の精】飯野萌子 【秋の精】柴山紗帆 【冬の精】寺田亜沙子 【道化】木下嘉人 |
演奏 |
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【指揮】マーティン・イェーツ 【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団 |
スタッフ |
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【振付】フレデリック・アシュトン 【監修・演出】ウェンディ・エリス・サムス、マリン・ソワーズ 【音楽】セルゲイ・プロコフィエフ 【美術・衣裳】デヴィッド・ウォーカー 【照明】沢田祐二 |
公演情報 |
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■日程: 2022年 ・4月30日(土)14:00(小野絢子&福岡雄大) ・5月1日(日)14:00(米沢 唯&井澤 駿) ・5月3日(火・祝)13:00(木村優里&渡邊峻郁) ・5月3日(火・祝)18:00(小野絢子&福岡雄大) ・5月4日(水・祝)14:00(米沢 唯&井澤 駿) ・5月5日(木・祝)14:00(池田理沙子&奥村康祐) ■上演時間(予定):約2時間35分(第1幕45分、休憩25分、第2幕40分、休憩20分、第3幕25分) ■会場:新国立劇場 オペラパレス ■アクセス:京王新線(都営新宿線乗入)「初台駅」中央口直結。(詳細はこちら) ■チケット: ・S席:13,200円 ・A席:11,000円 ・B席:7,700円 ・C席:4,400円 ・D席:3,300円 ・Z席:1,650円(舞台のほとんどが見えない席。公演当日の朝10:00から先着販売) ■チケット前売期間: ・アトレ会員先行販売期間:2022年3月21日(月・祝)10:00~23日(水) ・新国メンバーズ先行販売期間:2022年3月22日(火)10:00~23日(水) ・一般発売日:2022年3月26日(土)10:00~ ■公式サイト:https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cinderella/ |