プロになる前の若手ダンサーの登竜門「第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019」が、2019年2月9日(土)、スイス・ローザンヌで最終選考(Final)を行い、上位入賞者とその他の賞の受賞者が決まりました。
最終選考進出を果たした日本人4人のうち、佐々木須弥奈さんが3位入賞とベスト・スイス賞受賞、脇塚 優さんが4位、住山美桜さんが8位に入賞しました。
今回は、最終選考の結果、入賞者・受賞者が演技した動画など、第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019についてご紹介します。
【4/29追記】入賞者の研修先を追記しました。
【5/1追記】佐々木須弥奈さんの研修先を追記しました。
第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019入賞者
第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019の入賞者は次の通り、ローザンヌ賞が8名、その他の賞が5名です。
なお、米国人のBROWN Mackenzieさんは1位、コンテンポラリー賞、観客賞のトリプル受賞、日本人の佐々木須弥奈(ささき・すみな)さんは3位とベスト・スイス賞のダブル受賞です!
ローザンヌ賞
1位:126 – Mackenzie Brown(米国・16.9歳)
2位:416 – Gabriel Figueredo(ブラジル・18.3歳)
3位:313 – Sumina Sasaki(佐々木須弥奈)(日本・18.3歳)
4位:408 – Yu Wakizuka (脇塚 優)(日本・17.7歳)
5位:412 – Shuailun Wu(中国・17.1歳)
6位:203 – João Vitor Da Silva(ブラジル・15.9歳)
7位:418 – Alexandre Joaquim(ポルトガル・18.7歳)
8位:316 – Mio Sumiyama(住山美桜)(日本・18.9歳)
その他の賞
コンテンポラリー賞:Mackenzie Brown(1位入賞)
ベスト・ヤング・タレント賞:Julia Shugart(米国・16.1歳)
ベスト・スイス賞:Sumina Sasaki(3位入賞)
観客賞:Mackenzie Brown(1位入賞)
Web観客賞:Jihyun Choi(韓国・16.6歳)
ベスト・スイス賞(Best Swiss Candidate Prize)は、スイス人もしくはコンクールの前に少なくとも2年間はスイスに在住し、バレエ教育を受けたダンサーが対象となります。
大阪府出身で現在18歳の佐々木さんは、14歳からスイスのスイス国立チューリッヒダンスアカデミーに留学していました。
8位の住山美桜さんもスイス国立チューリッヒダンスアカデミーに留学中です。
入賞者の動画集(YouTube / Prix de Lausanne 公式チャンネル)
ここでは、第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019受賞者の動画を紹介します。
YouTubeのPrix de Lausanne 公式チャンネルで公開されている各受賞者が最終選考で演技したクラシカル・ヴァリエーションとコンテンポラリー・ヴァリエーションの動画です。
その他、最終選考(ファイナル)全体の様子を視聴できる動画もあります。
ローザンヌ賞入賞者の動画
1位:Mackenzie Brown(米国・16.9歳)
2位:Gabriel Figueredo(ブラジル・18.3歳)
3位:Sumina Sasaki(佐々木須弥奈)(日本・18.3歳)
4位:Yu Wakizuka (脇塚 優)(日本・17.7歳)
5位:Shuailun Wu(中国・17.1歳)
6位:João Vitor Da Silva(ブラジル・15.9歳)
7位:Alexandre Joaquim(ポルトガル・18.7歳)
8位:Mio Sumiyama(住山美桜)(日本・18.9歳)
その他の賞受賞者の動画
ベスト・ヤング・タレント賞:Julia Shugart(米国・16.1歳)
Web観客賞:Jihyun Choi(韓国・16.6歳)
その他
最終選考に進出しましたが、残念ながら入賞はならなかった淵山隼平さんの動画もどうぞご覧ください。
Shunhei Fuchiyama((淵山隼平・16歳)
最終選考(ファイナル)全体の様子
表彰式を含む、第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019最終選考(ファイナル)全体の様子をご覧になりたい方はこちらの動画をどうぞ!
なお、最終審査を待つ時間には、オニール八菜さんらのパフォーマンスが上演されましたが、残念ながらカットされています。
Prix de Lausanne 2019 – Day VI (Finals)
29:37 説明
31:43 クラシカル・ヴァリエーション
1:05:13 説明
1:06:12 コンテンポラリー・ヴァリエーション
2:02:23 演技終了、審査中のパフォーマンスの説明
2:03:47 表彰式開始(挨拶、審査員の紹介など。もちろん吉田 都さんも)
2:15:28 表彰開始(観客賞から発表)
課題となったヴァリエーションのリストは次のリンク先で確認できます。
>>> クラシカル・ヴァリエーション
入賞者の今後について
ローザンヌ賞入賞者はパートナーとなっている著名なバレエ・スクールかバレエ団で1年間研修することができます。
最終選考翌日に開催されるネットワーキング・フォーラムに参加し、バレエ・スクール、バレエ団の代表者と交渉します。
スクール、バレエ団により特色が異なるかと思いますので、研修先によって将来が大きく変わることも予想されます。
相思相愛の研修先が決まると良いですね!
ちなみに、3位に入賞した佐々木須弥奈さんは、ドイツのシュトゥットガルト・バレエ団での研修を希望しているそうです。
【4/29】入賞者の研修先
1位 Mackenzie Brown(米国):モナコ・プリンセス・グレース・アカデミー
2位 Gabriel Figueredo(ブラジル):ドイツ・シュトゥットガルト・バレエと正団員の契約を結んだため、研修の資格を喪失
3位 Sumina Sasaki(佐々木須弥奈)(日本):英国ロイヤル・バレエ
4位 Yu Wakizuka (脇塚 優)(日本):米国・サンフランシスコ・バレエ・スクール
5位 Shuailun Wu(中国):英国ロイヤル・バレエ・スクール
6位 João Vitor Da Silva(ブラジル):米国・サンフランシスコ・バレエ・スクール
7位 Alexandre Joaquim(ポルトガル):モナコ公国モンテカルロ・バレエ
8位 Mio Sumiyama(住山美桜)(日本):英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ
住山美桜さんの研修先に決まった英国バーミンガム・ロイヤル・バレエは、今回のコンクールで審査委員長を努めたカルロス・アコスタさんが次期芸術監督ですね。
なお、Gabriel Figueredoさんが研修賞を行使しないため、代わりに韓国のYoon Jung Seoさんが研修の資格を得て、ニューヨーク・ABTスタジオ・カンパニーで研修することが決まりました。
(繰り上げ当選みたいな感じでしょうか?)
【5/1追記】唯一未定であった佐々木須弥奈さんの研修先が英国ロイヤル・バレエであることが発表されましたので追記しました。
第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019の概要
第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019は、2019年2月3日から10日まで、スイス西部にあるローザンヌのボーリュ劇場にて開催されました。
予選のビデオ審査を通過した74人が本選に出場しました。
日本人は、14人のビデオ審査通過者のうち、辞退した2名を除く12人が本戦に出場しました。
最終選考には21人が選ばれ、最多は4人の日本と米国で、ブラジル、ポルトガル、韓国からも2人ずつが選ばれました。
審査員はカルロス・アコスタさんが審査員長を務め、フリオ・ボッカさん、ジリアン・マーフィーさんら9人で構成されました。
その中には、先日、2019年夏の公演を最後にダンサーとしての現役引退を表明した日本の吉田 都さんも含まれています。
カルロス・アコスタさんは、先日、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエの次期芸術監督就任が発表され、吉田 都さんも日本の新国立劇場バレエ団芸術監督就任が決定しており、かつてのローザンヌ賞受賞者がバレエ団の芸術監督を努める世代となり、時の流れを感じますね。
第47回ローザンヌ国際バレエコンクール2019に出場した皆さんが諸先輩方のようにご活躍されることを祈っています!
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