2017年6月25日(日)に『ジゼル』舞台クラスレッスン見学会が開催され、見学してきました。
これは、新国立劇場のファンクラブとでも呼ぶべきクラブ・ジ・アトレ会員を対象としたイベントで7月1日(土)にも開催されます。
バレエをされている方はご存じかと思いますが、ダンサーは舞台出演当日であっても、クラスレッスンといわれる日常的に行われるレッスンを受け、踊れる体に状態を仕上げていきます。
私はこれを楽器でいうチューニングのようなものであると理解しています。
今回は、14:00開演の舞台に先立ち、午前中にオペラパレスの舞台上で行われたクラスレッスンを客席から見学させていただきました。
クラスは通常、2部構成で、バーレッスンとセンターレッスンに大別されます。
バーレッスンは人の影に隠れてしまう死角ができてしまうため、お目当てのダンサーがよく見えない状況も発生していました。
そのため、「あの人、邪魔」「仕方ないでしょ」といった母娘の会話も聞こえてきました。(>_<)
その点、センターレッスンでは、舞台上を動くことと、大きな動きをするためいくつかのグループに分かれて行うので、いろいろなダンサーの動きを確認することができました。
センターレッスンで目を惹きつけられたのは、奥田花純さんと池田理沙子さんでした。
もちろん他に素晴らしいダンサーは大勢いらっしゃいますが、この二人の動きに目を奪われてしまったため、他のダンサーに気が回らなくなってしまったのです。
とくにアレグロ、グランワルツの動きで上記二人の動きに注意を奪われました。
まずは、奥田さんですが、跳躍の素晴らしさに感動しました。
しなやかでいて、全身がばねのように弾み、さらに音楽と一体化した動き、とでも表現すれば良いのでしょうか。
全ての動きが、前の動作から無駄なく流れるように続き、その後に続く跳躍に向けてはこれっぽっちのエネルギーロスもなく生かされている、そんな感じもします。
飛んでいる間は、ピュアな動きで全く雑味がありません。
まさしく名前のとおり「純」です。
着地したかと思えばすぐに空中へともどり長い間、空間に浮かんでいます。
レッスンでジャンプをするときに、「上に、上にぃ~」と注意されることがありますが、まさしく奥田さんのジャンプのことではないでしょうか。
アレグロ、グランワルツを語るとき、跳躍力つまりどれだけ高く飛べるか、どれだけ遠くに飛べるかということに注目するかと思います。
しかし、今回、奥田さんの動きを見て、大げさに言えば、私の中で跳躍に対するイメージが大きく変わった気がします。
恐らく、奥田さんに『眠れる森の美女』のブルーバードを躍らせたら誰にも負けない表現力を発揮すると思います。
高さを競う跳躍とは異なる魅力です。
また、ジゼルの第2幕で求められる跳躍は、重力を感じさせない浮遊感のようなものが求められるのだと思いますが、今回のクラスレッスンで拝見した奥田さんの跳躍はそれとも異なります。
この感覚を表現できないもどかしさがありますが、今後の課題としましょう。
次に池田さんですが、何といってもとにかく踊りが素直に感じました。
加えて音楽性を感じ、今さらながら、これがバレエを踊るということなのだろうか、と気づかされた思いがします。
なんとも稚拙な表現で、私が感じたことはほとんど伝わっていないかと思います。(T_T)
何故、惹かれたのかというと、自分が目指す踊りにぴったりだと感じたからかも知れません。
ことばの表現力を磨くのが、私の喫緊の課題のようですね。(;’∀’)
お二人は、村人のパ・ド・ドゥとジゼルの友達役で出演しています。
◆奥田花純さん:村人のパ・ド・ドゥ(6/25、7/1)
◆池田理沙子さん:村人のパ・ド・ドゥ(6/24、6/30)
さて、クラスレッスンが終わると、客席からも拍手が湧き起こりました。
プロのレッスン風景を拝見できる機会なんてそうそうありません。
プロのレッスンが一つの見事な舞台になった時間でした。
多くの刺激を受け、自分がレッスンを受ける際に生かすことができるように頑張ろうと励みにもなる経験でした。
幕が降りる直前、ちょっとした出来事が・・・
ハッピーバースデーを奏でるピアノの音が聞こえてきました(^^♪
誰かの誕生日?あれは柴山紗帆さん?
ことの真相は分かりませんが、判明したらこのブログでお知らせしたいと思いますので、お楽しみに。(^o^)/