新国立劇場は、2017年10月18日に新規加入ダンサーを発表しました。
ファースト・ソリストとして新国立劇場バレエ団に入団された 井澤 諒(いざわ・りょう) さんです。
この時期の入団発表は異例です。
2017年8月28日、K-BALLET COMPANYは「2017~18シーズンの昇格・入退団のお知らせ」を発表しています。
この退団者の中に井澤諒さんの名前がありました。
このニュースを見て驚いた人は少なくないはずです。
シンデレラの王子をはじめ、ラ・バヤデールのブロンズ・アイドルを踊るなど、その実力は折り紙付きで、これからの活躍が嘱望されていました。
プリンシパル昇格者欄と記載場所を間違えたのではないかと疑った人もいたかもしれません。
多くのファンは思ったことでしょう。なぜ退団したのか、そして、今後の進路は・・・
そのニュースから約一か月前の7月26日に新国立劇場バレエ団では、「男性ダンサー追加募集オーディションのお知らせ」を発表しています。
新国立劇場バレエ団は通常、1~2月に翌シーズンの新規団員オーディションを開催します。
「追加」ということばがあるように、この7月のオーディションは通常のオーディションで思うようなダンサーを採用できなかったため、追加で実施したと理解できるものと思います。
この追加オーディションの応募締め切りが9月25日で、オーディション本番は10月上旬でした。
どのような経緯があったのかは分かりません。
しかし、井澤諒さんは新国立劇場バレエ団にファースト・ソリストとして入団しました。
そして、この新国立劇場バレエ団には、「兄 井澤 諒」を尊敬する「弟 井澤 駿」が先に入団しており、2017/18シーズンからプリンシパルに昇格しています。
バレエ団内での序列では逆転していまった格好ですが、この兄弟が同じバレエ団のなかでお互いに切磋琢磨し、さらなる高みを目指すことを期待したいと思います。
そしてその純粋なバレエ愛は、他の団員にも良い影響を与えるのではないかと感じずにはいられません。