新国立劇場バレエ団の2019年幕開けは、新春を華やかに彩る作品によるトリプル・ビル公演です。
20世紀初頭に活動した伝説のバレエ団 バレエ・リュスによる2作品と、日本のダンス界を牽引する振付家 中村恩恵さんによる新作が発表されます。
2019年最初の3連休は新国立劇場でバレエ鑑賞はいかがですか!
新国立劇場バレエ団 ニューイヤー・バレエ(トリプル・ビル)の概要
新国立劇場バレエ団 ニューイヤー・バレエ
『レ・シルフィード』
『火の鳥』
『ペトルーシュカ』
■日程 2019年1月12日(土)14:00/1月13日(日)14:00/1月14日(月・祝)14:00
■会場 新国立劇場 オペラ劇場(京王新線〈都営新宿線乗入〉「初台駅」中央口直結)
■スタッフ
『レ・シルフィード』
・音楽:フレデリック・ショパン
・振付:ミハイル・フォーキン
『火の鳥』
・音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
・振付:中村恩恵
『ペトルーシュカ』
・音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
・台本:イーゴリ・ストラヴィンスキー/アレクサンドル・ブノワ
・振付:ミハイル・フォーキン
■指揮 マーティン・イェーツ
■管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団
■チケット料金
S席10,800円/A席8,640円/B席6,480円/C席4,320円/D席3,240円
■キャスト
【1月12日(土)14:00】
『レ・シルフィード』
小野絢子、井澤 駿
『火の鳥』
火の鳥 Firebird:木下嘉人/娘 Maiden:米沢 唯/リーダー Leader of the Rebel army:福岡雄大/王子 Prince:井澤 駿
『ペトルーシュカ』
ペトルーシュカ:奥村康祐/バレリーナ:池田理沙子/ムーア人:中家正博
【1月13日(日)14:00】
『レ・シルフィード』
木村優里、渡邊峻郁
『火の鳥』
火の鳥 Firebird:木下嘉人/娘 Maiden:五月女 遥/リーダー Leader of the Rebel army:福岡雄大/王子 Prince:井澤 駿
『ペトルーシュカ』
ペトルーシュカ:奥村康祐/バレリーナ:池田理沙子/ムーア人:中家正博
【1月14日(月・祝)14:00】
『レ・シルフィード』
小野絢子、井澤 駿
『火の鳥』
火の鳥 Firebird:木下嘉人/娘 Maiden:米沢 唯/リーダー Leader of the Rebel army:福岡雄大/王子 Prince:井澤 駿
『ペトルーシュカ』
ペトルーシュカ:奥村康祐/バレリーナ:池田理沙子/ムーア人:中家正博
新国立劇場バレエ団「レ・シルフィード」リハーサル映像
(YouTube / 新国立劇場 New National Theatre Tokyo 公式チャンネル)
新国立劇場バレエ団『ニューイヤー・バレエ』の詳細は新国立劇場バレエ団公式サイトをご確認ください。
新国立劇場バレエ団『ニューイヤー・バレエ』の見どころ
『ニューイヤー・バレエ』で演じられる各作品『レ・シルフィード』『火の鳥』『ペトルーシュカ』の詳細については新国立劇場公式サイトに記載されていますが、筆者の視点から期待している見どころを紹介したいと思います。
キャスティング
『レ・シルフィード』は、小野・井澤ペアと木村・渡邊ペアのダブルキャスト、『火の鳥』の娘Maiden役は米沢さんと五月女さんのダブルキャストです。
その他のキャストは同じです。
組み合わせについて非常に興味深い点があります。
小野絢子さんは福岡雄大さんとペアを組む機会が圧倒的に多いのですが、『レ・シルフィード』では井澤 駿さんとペアを組むことです。
この組み合わせは非常に珍しく新鮮な印象を与えてくれそうで、楽しみにしているファンも多いようです!
『レ・シルフィード』と『ラ・シルフィード』について
『レ・シルフィード』と似ている演目名に『ラ・シルフィード』があります。
「『レ・シルフィード』と『ラ・シルフィード』は同じ作品なの?違う作品なの?それとも単なる誤植なの?」と思ったことのあるバレエファンは少なくないはずです。
「レ」と「ラ」の誤植ではなく、別の作品です。
原題はフランス語で、次のとおりです。
ラ・シルフィード ⇒ La Sylphide(女性の風の精/単数形)
レ・シルフィード ⇒ Les Sylphides(女性の風の精/複数形)
筆者は『ラ・シルフィード』は鑑賞したことがありますが、『レ・シルフィード』は鑑賞したことがありません。
単数形なのか複数形なのかの違いはあるものの、演目名は同じ「女性の風の精」ですね。
演目名は同じようでも、二つの作品に関係はないようです。
先述のとおり、この二つの演目名に混乱するバレエファンは多いようです。
チャコットのサイトに説明がありましたので、関心があるかたはご確認ください。
>>> バレエ・舞台用語講座 シルフィード(仏/Sylphide)
《新制作》 中村恩恵振付『火の鳥』
中村恩恵さんと新国立劇場バレエ団とのコラボレーションは、2017年3月の『ベートーヴェン・ソナタ』以来です。
クリエーション、リハーサルはすでに夏以前に始まっているようで、新国立劇場・情報誌『ジ・アトレ』2018年9月号には、出演ダンサーのインタビュー記事が掲載されています。
インタビューからは、ダンサー達が中村さんとの仕事から刺激を受け、クリエーションを楽しみ、そしてダンサーとして鍛えられていることに喜びを感じていることが伝わってきます。
ダンサーは、単に振付家が創作した振りを踊っていれば良いのではなく、振付家とダンサー達がディスカッションを通して作品を作り上げていかなければなりません。
そこに難しさがありながらもダンサーとしての喜びを感じているようです。
まだ、作品の全貌は明らかにされていませんが、期待が膨らんできます。
筆者個人としては、五月女 遥さんが「娘Maiden役」を踊ることをとても楽しみにしています。
パートナーを組む福岡雄大さんも期待しているように、五月女さんはとても身体能力の高く、筆者も活躍を楽しみにしているダンサーの一人です。
今回、主要な役で出演されることを知り、五月女さんが出演する日程のチケットも手配してしまいました!
まとめ
新国立劇場バレエ団の2019年踊り初めとなる『ニューイヤー・バレエ』は、なかなか鑑賞する機会のない演目と新制作によるトリプル・ビル公演です。
見慣れない演目、見慣れない組み合わせによるペアの踊り、新国ダンサーもクリエーションに参加している新作と、新鮮な鑑賞体験となりそうです。
新国立劇場バレエ団の以外な側面が発見できるかもしれません。
期待しながら新年を待ちましょう!