吉田都さん 2019年8月の舞台を最後にダンサー引退を発表!

日本を代表する世界的バレエダンサーの吉田 都さんが、2019年8月の公演を最後にダンサーを引退することが明らかになりました!!!

1月30日に吉田 都さんのfacebookで発表しています。

引退公演は開催されるのでしょうか?

今後の活動はどうなるのでしょうか?

吉田 都さんの現役引退のニュースと気になる今後などについてまとめてみました。

吉田 都さん 2019年8月の舞台を最後にダンサー引退を発表!

日本、いや、世界のバレエ界に衝撃が走りました!!!

2019年1月30日、英国ロイヤル・バレエなど世界有数のバレエ団でプリンシパル(最高位のダンサー)として長年活躍された日本人の世界的バレエダンサー吉田 都さんが、ご自身のfacebook上で、2019年8月の公演を最後にダンサーを引退することを公表しました。

日本人バレエダンサーで、吉田 都さんほど世界で活躍され、実力を認められ、愛された方は、いまだかつていないのではないでしょうか。

それだけに現役引退のニュースは寂しく、残念で仕方ありません。

遡ること5日前、2019年1月25日(金)には、東京の文京シビックホールにて公演「石神井バレエ・アカデミー『バレリーナ吉田 都からのメッセージ』」が上演されました。

この公演プログラムでも引退の決意について触れていたようです。

吉田さんのfacebookには「今度は私が若いダンサーたちの応援をしたいと思っております」と記載されていることからも、現役引退は後進の指導に専念するために決意したものと考えられます。

【4/10追記】
吉田 都さんは引退を決意した理由について、「2020年から新国立劇場の舞踊部門芸術監督という重責に就くことになったのが、引退を決意した最大の理由です。」と明らかにしています。
(引用元:『ダンスマガジン2019年5月号』〈新書館〉p.65)

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「NHKバレエの饗宴」特別企画 吉田 都 引退公演『Last Dance(仮)』について

吉田さんは、facebookで引退公演についても簡単に触れており、それによると「NHKバレエの饗宴」特別企画として開催されるようです。

1月25日に上演された公演「石神井バレエ・アカデミー『バレリーナ吉田 都からのメッセージ』」の会場にはNHKのカメラも入っていたそうです。

どうやら、NHKが吉田 都さんのドキュメンタリー番組を制作するようですね!NHK様、有り難うございます。

引退公演の概要は次のとおりです。

「NHKバレエの饗宴」特別企画
吉田都引退公演 Last Dance(仮)
・開催日時:
2019年8月7日(水)14時公演
2019年8月8日(木)19時公演
・会場:新国立劇場オペラパレス

「詳細は追ってお知らせいたします。」とのことですが、プラチナチケットになること必至ですね!!!

このブログでも最新情報をお知らせできるように努力いたします!

出典:facebook 吉田 都(Miyako Yoshida) 2019年1月30日(水)

【5/10追記】
「NHKバレエの饗宴」特別企画 吉田都引退公演 Last Dance についての記事をupしました。

【公演】吉田都引退公演『Last Dance-ラストダンス-』「NHKバレエの饗宴」特別企画
日本が誇る世界的なバレエダンサー 吉田 都さんの現役ダンサー引退公演である「NHKバレエの饗宴」特別企画 吉田 都 引退公演 『La...

なお、「NHKバレエの饗宴」は、「日本を代表するバレエ団やバレエダンサーがカンパニーの枠を超えて一堂に会する」バレエ公演です。

2012年に最初の公演を上演して以来、毎年春に上演されていますが、吉田 都さんも度々登場し、2012年、2013年、2014年、2018年の公演に出演されています。

なお、2019年4月6日(土)に開催される「バレエの饗宴2019」への出演予定はありません。

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現役引退後の活動について

吉田さんは、2020年9月1日~2024年8月31日の任期(4年間)で新国立劇場 舞踊部門芸術監督に就任することが既に決まっています。

現在は、芸術監督就任に先立つ2018年9月1日~2020年8月31日の任期(2年間)で、芸術参与に就任済みです。

この2年間は、いわば、芸術監督就任に向けた準備期間であると思います。

芸術監督に就任してから初めての公演は、記念公演的な位置づけで華々しい舞台を企画されるものと思います。

その構想実現に向けた準備は、すでに始まっているのではないでしょうか。

吉田 都さんが英国での長い経験から得たネットワークは貴重な存在です。

英国ロイヤル・バレエの現芸術監督であるケヴィン・オヘアさんとは良好な関係にあります。

吉田さんの著書『バレリーナ 踊り続ける理由』(河出書房新社)では、「バレスクールの同級生であり、サドラーズからバーミンガム時代まで、長く共に踊ったケヴィン・オヘアは、まさにナチュラル・パートナー。とても気の合う友人でもあります。」と表現しています。

もしかすると、すでにオヘアさんに相談しているかも知れませんね。

オヘアさんは、ワールド・バレエ・デーを仕掛けるなど、ダンサーとしての実績のみならずカンパニーの運営センスも抜群です!

吉田 都さんの新国立劇場バレエ団芸術監督就任を記念する公演にどのような演目を選ぶのか、とても楽しみであり、どのようなシーズンラインアップを用意されるのかということも気になりますね!

なお、新国立劇場シーズンラインアップの発表次期は例年1月中旬です。

遅くとも2020年1月中旬までには発表されるはずですが、話題性のある公演については、シーズンラインアップの発表前に公表されることもあります。

ちなみに、現芸術監督の大原永子さんの監督就任後最初の公演は、2014/2015シーズン バレエオープニング公演・新制作・ウエイン・イーグリング版『眠れる森の美女』でした。

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吉田 都さんの略歴

略歴

東京都出身
9歳でバレエをはじめる。
1983年 ローザンヌ国際バレエコンクールでローザンヌ賞受賞。英国ロイヤル・バレエ学校に留学。
1984年 サドラーズウェルズ・ロイヤルバレエ団(現バーミンガム・ロイヤル・バレエ団)入団。
1988年 プリンシパルに昇格。
1995年 英国ロイヤル・バレエ団にプリンシパルとして移籍。
2006年 活動拠点を日本に移す。K-BALLET COMPANY プリンシパル(翌年からはゲスト・プリンシパル。2009年退団)、英国ロイヤル・バレエ団ゲスト・プリンシパル。
2010年 6月の日本公演を最後に英国ロイヤル・バレエ団を退団。
2018年 新国立劇場 舞踊部門次期芸術監督予定者芸術参与就任。
2019年 8月の公演を最後にダンサーとして現役引退(予定)。
2020年 新国立劇場 舞踊部門芸術監督就任(予定)。

ローザンヌ国際バレエコンクール

若手ダンサーの登竜門といわれるローザンヌ国際バレエコンクールでは吉田 都さんもローザンヌ賞を受賞されています。

現在では審査する側の立場となっており、2019年に開催される第47回ローザンヌ国際バレエコンクール(2月3日~10日)では審査員を努めるそうです。

下の映像は1983年のローザンヌ国際バレエコンクールでコッペリアを踊る17歳の吉田 都さんです。

すでにプロダンサーと見紛う技術と表現力!( ゚д゚)

Prix de Lausanne Video Advent Calendar – Day 15 – Miyako Yoshida

Prix de Lausanne Video Advent Calendar – Day 15 – Miyako Yoshida

(YouTube / Prix de Lausanne 公式チャンネル)

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最後に

今回は、吉田 都さんのダンサー引退に関連するニュースをお知らせしました。

実績からして、吉田 都さんは最も偉大で重要な日本人バレエダンサーの一人であることは間違いありません。

ダンサーを引退されるのはとても残念なことですが、これは誰もがいつしか決断しなければならないことです。

吉田 都さんご自身がfacebookで「今度は私が若いダンサーたちの応援をしたいと思っております」と表明されたことは、とても喜ばしく思いました。

バレエは人を介して代々受け継がれていくべきものだと考えるからです。

吉田 都さんがご経験されたことは、御本人のみならず、バレエ界全体にとっての大きな財産です。

この貴重なご経験をバレエ界に還元していただけることを願ってやみません。

私は、吉田 都さんの著書『バレリーナ 踊り続ける理由』(河出書房新社)を読み「観客も舞台を創る」ことを学びました。

筆者自身、観客として成熟する必要性に気付かされ、観客としてのあり方を考えるきっかけにもなりました。

吉田 都さんは若いダンサーたちを応援します。筆者はそんな吉田 都さんも応援したいと思います。

皆さんはいかがですか?