若手バレエダンサーの登竜門と呼ばれる、第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 の決戦が2020年2月8日(金)、スイス・モントルーの「ストランヴィスキー・オーディトリウム」で行われ、決戦に進出した21名のファイナリストの中から8名の入賞者が決まりました。
上位入賞者は、1位 マルコ・マシャーリ(イタリア)、2位 エヴァ・アーバックル(米国)、3位 ジョアン・ヴィトル・サンタナ (ブラジル)という結果となり、日本人参加者の中からは松岡海人(まつおか・かいと)さんが決戦に進出しましたが、残念ながら入賞には届きませんでした。
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 決戦の結果と入賞者の動画を紹介します。
また、惜しくも入賞はできませんでしたが松岡さんの動画も紹介します。(松岡さんの動画も紹介します)
【2/12追記】コンテンポラリーの動画、第6日(決戦/結果発表・表彰)の動画を追加しました。
【4/5追記】入賞者の進路(留学先バレエスクール・研修先バレエ団)を追記しました。
【4/12追記】未定だったホアン・ヴィトール・サンタナの研修先を追記しました。
【8/9追記】テレビ放送(2020年8月16日)情報を追記しました!
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020【決戦結果】
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 の決戦が2020年2月8日(金)、スイス・モントルーの「ストランヴィスキー・オーディトリウム」で行われました。
ビデオ選考を通過した77名(ビデオ審査通過者は84名)が本戦へ参加し、決戦に進出した21名のファイナリストの中から8名の入賞者が決まりました。
入賞者はローザンヌ国際バレエコンクールが提携するバレエ学校またはバレエ団で研修することができます。
上位入賞者は、1位 マルコ・マシャーリ(イタリア)、2位 エヴァ・アーバックル(米国)、3位 ジョアン・ヴィトル・サンタナ(ブラジル)という結果になりました。
日本からは松岡海人(まつおか・かいと)さんが決戦に進出しましたが、残念ながら入賞には届きませんでした。
入賞した8名とその他の賞に入賞した5名(入賞者の重複あり)を紹介します。
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020
【入賞者】
1. OAK FOUNDATION
【406】マルコ・マシャーリ Marco MASCIARI(イタリア / 17.7歳)
『眠れる森の美女』第3幕よりデジレ王子のバリエーション
Chroma
2. BOURSE JEUNE ESPOIR
【102】エヴァ・アーバックル Ava ARBUCKLE(米国 / 15.1歳)
『フローラの目覚め』よりバリエーション
Abstract
3. ANONYMOUS DONOUR
【407】ジョアン・ヴィトル・サンタナ João Vitor SANTANA(ブラジル / 17.7歳)
『パキータ』よりグラン・パからバリエーション
Chroma
4. EMILE CHOURIET
【307】張琳 Lin ZHANG(中国 / 17.4歳)
『ジゼル』第1幕よりジゼルのバリエーション
Solo Rossini Cards
5. FONDATION COROMANDEL
【112】カン・チェヨン Chaeyon KANG(韓国 / 15.11歳)
『パキータ』第1幕よりパ・ド・トロワから第1バリエーション
Abstract
6. FONDATION ALBERT AMON
【421】マテイ・ホレレウ Matei HOLELEU(ルーマニア / 18.10歳)
『パキータ』よりグラン・パからバリエーション
Urge
7. FONDATION CARIS – JEUNE ESPOIR
【203】ヴィトル・アウグスト・ヴァス Vitor Augusto VAZ(ブラジル / 15.3歳)
『アルレキナーダ』よりバリエーション
Abstract
8. CHINA NOBLENESS
【312】王語嫣 Yuyan WANG(中国 / 17.8歳)
『ラ・バヤデール』よりグラン・パ・ド・ドゥからガムザッティのバリエーション
Solo de Rossini Cards
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020
【その他の賞入賞者】
ルドルフ・ヌレエフ財団
ベスト・ヤング・タレント賞:【102】エヴァ・アーバックル(米国)
MINERVA KUNSTSTIFTUNG
コンテンポラリー賞:【406】マルコ・マシャーリ(イタリア)
ANONYMOUS DONOR
ベスト・スイス賞:【421】マテイ・ホレレウ(ルーマニア)
Web視聴者賞:【312】王語嫣(中国)
観客賞:【316】カタリーナ・ピレシュ(ポルトガル / 17.11歳)
『パキータ』第2幕よりリード・バリエーション
Chroma
1位のマルコ・マシャーリはコンテンポラリー賞も受賞し、2位のエヴァ・アーバックルは、本来スカラシップを受賞しなかった者の中から優れた芸術性を発揮した決選進出者に授与されるベスト・ヤング・タレント賞 も受賞しています。
なお、第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 の概要や各賞の紹介、審査員、教師・コーチなどの情報は、第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 参加者発表/日本人13人が本戦出場へ!で紹介しています。
入賞者の動画
1.【406】マルコ・マシャーリ Marco MASCIARI
( コンテンポラリー賞 )
2.【102】エヴァ・アーバックル Ava ARBUCKLE
( ベスト・ヤング・タレント賞 )
3.【407】ジョアン・ヴィトル・サンタナ João Vitor SANTANA
4.【307】張琳 Lin ZHANG
5.【112】カン・チェヨン Chaeyon KANG
6.【421】マテイ・ホレレウ Matei HOLELEU
( ベスト・スイス賞 )
7.【203】ヴィトル・アウグスト・ヴァス Vitor Augusto VAZ
8.【312】王語嫣 Yuyan WANG
( Web視聴者賞 )
観客賞【316】カタリーナ・ピレシュ Catarina PIRES
日本人決戦進出者の動画
【201】松岡海人(Kaito MATSUOKA)
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020
入賞者の進路
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020入賞者は、ローザンヌ国際バレエコンクールが提携するバレエ・スクールに授業料免除で1年間の留学ができ、留学中の生活援助金も支給されます。
コンクール開催時に17歳以上(シニア)の受賞者は、提示されるリストより受賞者が希望するカンパニーの活動に研修生として1年間参加することがで き、研修中の生活援助金も支給されます。
入賞者の留学先、研修先は決まり次第、順次、追記する予定です。【4/5追記しました。4/12ホアン・ヴィトール・サンタナの研修先を追記しました】
1. マルコ・マシャリ(Marco MASCIARI):英国ロイヤル・バレエ
2. アヴァ・アーバックル(Ava ARBUCKLE):ジョン・クランコ・スクール(シュツットガルト/ドイツ)
3. ホアン・ヴィトール・サンタナ(João Vitor SANTANA):ナショナル・ユース・バレエ(ハンブルク/ドイツ)
4. チャン・リン(Lin ZHANG):ハンブルク・バレエ・スクール ジョン・ノイマイヤー(ハンブルク/ドイツ)
5. カン・チョエン(Chaeyon KANG):英国ロイヤル・バレエ・スクール
6. マテイ・ホレレウ(Matei HOLELEU):イングリッシュ・ナショナル・バレエ
7. ヴィクトール・アウグスト・ヴァズ(Vitor Augusto VAZ):英国ロイヤル・バレエ・スクール
8. ワン・ユーイェン(Yuyan WANG):プロ研修賞資格喪失
繰り上げ カタリーナ・ピレシュ Catarina PIRES:オランダ国立バレエ – ジュニアカンパニー(アムステルダム/オランダ)
その他の動画
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 で金曜日の決戦が実施される前に
月曜日から木曜日の4日間、行われたクラシックとコンテンポラリーのクラスやコーチングなどの動画を紹介します。
華やかで完成されたステージ上でのバリエーションの方に注目しがちですが、往年の名ダンサーがどのような指導をしているのかということにも注目していただきたいと思います。
とくにバレエ教師の方には指導方法の参考になりますね。
また、第5日には予選が行われています。
午前にグループA(ジュニア)の予選が行われ、午後にはグループB(シニア)の予選と結果発表が行われています。
ここに掲載している動画はどれも収録時間が長いので、時間のあるときに是非ご覧ください。
【第1日】2/3(月)
【第2日】2/4(火)
【第3日】2/5(水)
【第4日】2/6(木)
【第5日】2/7(金)
午前:グループA(ジュニア)予選
午後:グループB(シニア)予選/結果発表
【第6日】2/8(土)
決戦/結果発表・表彰
0:00:00~ クラス
0:28:35~ 決戦(クラシカル)
1:12:02~ 決戦(コンテンポラリー)
2:09:10頃~ 結果発表・表彰
2:26:05頃~ 1位 Marco MASCIARI(マルコ・マシャーリ)さんのインタビュー・スピーチ
怪我により棄権し、客席から観戦していたプリンセス・グレース・バレエ・アカデミーのクラスメートでもある山田ことみさん(317)にスピーチの中で金メダルを客席の方に向けながら「ことみ、これは僕たちのメダルだよ」と話しています。(号泣)
おわりに
前回の第47回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2019 では、14人がビデオ選考を通過し、日本人3人が入賞という輝かしい成績を残しましたが、今回の 第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 では、 前回と同規模の13人がビデオ選考を通過しましたが、残念ながら日本人の入賞はなりませんでした。
残念な結果ではありますが、決戦前の4日間に世界的な指導者から直接指導を受け、将来有望な若手ダンサー達とともに切磋琢磨したその経験は何物にも代えがたいものだと思います。
この経験を糧にこれからも素晴らしいダンサーを目指して精進し続けて欲しいと思います。
次回 第49回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2021 は、日本では初開催となる予選(プリ・セレクション)を2020年9月5日(土)・6日(日)に大阪で開催することが決まっています。
詳細は未定ですが、公表されたらこのブログでも紹介したいと思っています。
ローザンヌ国際バレエコンクールは、例年5月頃にNHK Eテレでテレビ放送されています。
元バレエダンサーなどがゲスト出演し、コンクールの見どころや審査のポイントなどを解説しています。
最近は、元バーミンガム・ロイヤル・バレエ団ファースト・ソリストの山本康介さんが解説者として出演し、実演も交えた分かりやすい解説が好評です。
第48回 ローザンヌ国際バレエコンクール 2020 の放送は未定ですが、放送日程が公表されたらお知らせしたいと思います。
【8/9追記】
「第48回ローザンヌ国際バレエコンクール」のテレビ放送日が、2020年8月16日(日)に決まりました!
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で収録が遅れたのでしょうか?!
なお、日本人参加者の予選動画は次の記事にまとめてあります。