世界最高峰のバレエ団の一つであるマリインスキー・バレエは、2021年6月にオレシア・ノヴィコワさんのプリンシパル昇格と永久メイさんのファースト・ソリスト昇格を発表しました。
オレシア・ノヴィコワ
Olesya Novikova
オレシア・ノヴィコワさんは、マリインスキー・バレエの『ライモンダ』公演でザンダー・パリッシュさんを相手にタイトルロールを演じた後、カーテンコールのステージ上においてユーリ・ファテーエフ芸術監督からダンサーの最高位であるプリンシパルへの昇格を告げられました!
長い間、主要な役を演じて観客からも高い評価を得ており、ファン待望のプリンシパル昇格となりました。
オレシア・ノヴィコワさんはレニングラード(現サンクトペテルブルク)出身で、2002年、ワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業しマリインスキー・バレエに入団。
2009年、当時マリインスキー・バレエのプリンシパルだったレオニード・サラファーノフさん(現ミハイロフスキー・バレエ・プリンシパル)と結婚。
度々、来日しており、最近では2018年開催の「第15回 世界バレエフェスティバル」において、デヴィッド・ホールバーグさんとバランシン振付『アポロ』、プティパ振付『眠れる森の美女』、イワーノフ振付『白鳥の湖』よりグラン・アダージオ を踊っています。
また、2020年1月には、キエフ・バレエ日本公演『白鳥の湖』にレオニード・サラファーノフとともにゲスト主演し、夫婦共演を披露しました。
現在は二男一女の3人のお子様がいます。
ロシアでは出産を経てもトップダンサーとして活躍し続けることは珍しくないのでしょうが、入団後、20年近くを経て3人の出産・復帰を経てからのプリンシパル昇格というのは偉業ではないでしょうか!
なお、残念ながら、2021年開催の「第16回 世界バレエフェスティバル」には出演予定がありません。
Olesya Novikova promoted to principal dancer of the Mariinsky
マリインスキー・バレエ『ライモンダ』公演でのカーテンコール。
ユーリ・ファテーエフ芸術監督がオレシア・ノヴィコワさんのプリンシパル昇格を発表しています。
永久メイ
MAY NAGAHISA
2000年5月25日生まれ。
3歳からバレエをはじめる。
2013年、12歳のときに出場したユース・アメリカ・グランプリでジュニア部門の女性金賞を受賞し、スカラシップでモナコ・プリンセス・グレース・ダンス・アカデミーに留学。
在学中の2016年4月、マリインスキー・バレエのユーリ・ファテーエフの誘いを受け、マリインスキー・国際バレエ・フェスティバルで『ラ・バヤデール』の「壺の踊り」を踊る。
2017年に卒業し、17歳でマリインスキー・バレエに研修生として入団。(18歳未満は就労ビザを取得できないため)
2018年4月には『くるみ割り人形』のマーシャ役を踊り主役デビューを果たす。
2018年6月、18歳となり就労ビザを取得できたため、セカンド・ソリストとして正式に入団。
主な主演作に『くるみ割り人形』『ラ・シルフィード』『ジゼル』『ロミオとジュリエット』などがあります。
2018年にワガノワ・バレエ・アカデミーを卒業しマリインスキー・バレエに入団したファースト・ソリストのマリア・ホーレワさんとは同い年でお互いに才能を認め合う友人であり同僚という関係で、二人ともエルヴィラ・タラソワ先生の指導を受けています。
2020年10月には『Forbes JAPAN 12月号』で「30 UNDER 30 JAPAN 2020」(日本発「世界を変える30歳未満」30人)に選出され表紙を飾っています。
タラソワさんの指導で『ロミオとジュリエット』のリハーサルをする永久メイさんとヴィクター・カイシェタさん。
12歳のときに出場したユース・アメリカ・グランプリで『ドン・キホーテ』からバリエーションを踊る永久メイさんの公式映像。